旅行は、成長過程にある子供にとってさまざまな経験ができる貴重な体験です。近年、そのような経験を通じて子供の成長を促す『旅育（たびいく）』が注目を集めていることをご存知でしょうか。この記事では、旅育で得られる効果や効果的な旅育のポイントなどについて、わかりやすくご紹介します。

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旅育って何？

『旅育』とは、旅行で得られるさまざまな経験を通して知識や価値観を広げ、人としての成長を促すことです。知らない土地で、日常生活では得られない経験をしたり新たな文化に触れたりするの経験が、子供の心や人間性を大きく成長させます。また、家族で共通の思い出を共有することも、子供の成長において大きな意味を持つと言われています。

旅育の効果とは

旅育によって得られる効果は、主に以下の4点です。

 

• 生きる力がつく
• 親子の絆が深まる
• 多様な価値観に触れられる
• コミュニケーション能力や学習能力が向上する

 

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

生きる力がつく

旅育によって得られる効果の一つ目は、「生きる力」がつくことです。初めて訪れる土地では、道順や移動手段一つとっても知らないことばかりです。また、家の中にいる時とは違い、社会のルールに従って行動しなければなりません。そのような初めての体験の中での失敗や試行錯誤は、社会の中で生きていく力に繫がります。

親子の絆が深まる

旅育の効果の二つ目は、親子の絆が深まることです。共働きの家庭も少なくない近年では、子供とのコミュニケーションの時間が不足しがちです。また、日常生活ではつい小言ばかり言ってしまい、子供の話にゆっくり耳を傾けることが少ないという方もいるでしょう。仕事や家事、学校生活のことを忘れて家族みんなで楽しむ旅行は、親子の絆を深めてくれます。

多様な価値観に触れられる

旅育で得られる効果の三つ目は、様々な価値観に触れられることです。生活の範囲が限られている子供の世界は、大人が思うよりもずっと狭いです。昨今は、テレビやインターネットで世界の情報が溢れているとはいえ、実際に訪れて体感しなければ得られないことはたくさんあります。旅先で多様な価値観に触れることは、子供の世界観が広がる大きなきっかけになるでしょう。

コミュニケーション能力や学習能力が向上する

旅育には、コミュニケーション能力や学習能力が向上する効果も期待できます。旅先ではさまざまな人との出会いがあり、普段会話をすることのない人と会話する機会も多くあります。また、旅行の計画を立てたり一緒に旅行する中で、家族間の会話もおのずと増えるでしょう。さらに旅先での新しい発見や経験は、子供の探求心も高めます。

旅育のポイント

次に、旅育を効果的にするポイントについてご紹介します。

旅のルールや目標を決める

旅育では、ルールや目標を決めます。目標やルールは、子供が小さいうちは小さな事柄で構いません。例えば「公共交通機関では大きな声を出さない」とか、「初めての食べ物にもチャレンジしてみる」などが良いでしょう。目標を達成したらきちんと褒めてあげることも大切です。

子供と一緒に計画を立てる

家族旅行は親が計画を立てることが多いと思いますが、旅育では準備段階から子供を参加させるのがおすすめです。自分も話し合いに参加することで旅への興味が膨らみ、得られる感動も大きくなるでしょう。

子供にも役割分担を

子供が大きくなってきたら、「時刻表を調べる」「目的地までの道順を調べる」など役割を与えるのも、責任感を育てる上で効果的です。少し不安かもしれませんが、例え失敗したとしてもそれも経験と捉えて、大らかな気持ちで見守りましょう。

思い出を形に残す工夫をする

旅先の思い出は、できるだけ形に残しましょう。写真や動画だけではなく、旅先での手作り体験や絵葉書なども良い思い出にになります。さらに、旅行から帰った後はチケットやパンフレット、スタンプなどを織り交ぜながらスクラップブックを作ってみてはいかがでしょう。後になって一緒に見ながら思い出話をする時間は、親にとっても子供にとっても嬉しい時間になるはずです。

旅育で子供の世界観を広げよう

旅は、親にとっても子供にとっても貴重な体験。楽しい思い出を残せるだけでなく、子供の心を大きく成長させてくれます。せっかくの旅行を充実したものにするためにも、「旅育」の観点から計画を立ててみてはいかがでしょうか。